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"You choose to be what you are."

またまたangry asian manで知ったお話(最近多くてすみません)。でも、興味をひかれたお話なので紹介します。

the (sort of) japanese american linebacker on the saints

まず、スコット・フジタという人がいるんですね。私は全くアメフトは見ないのですが、どうやら彼はニューオーリンズのチームの選手らしいです(ちなみにこのチームがスーパーボウルに出るらしいです)。

名前だけ見ると日系アメリカ人かあるいは日本のバックグラウンドがある人なのはわかります。お話を読んでいくと、日系アメリカ人(父親)と白人(母親)の夫婦に養子にされたそうで、彼の人種は“白人”。しかし、日系アメリカ人の祖父母にかわいがられて育ち、また友達も日系に囲まれて育ったため、環境としてはまるっきり「日系アメリカ」の文化の中で育った、という経歴の持ち主。これだけでも興味がわきます。

ESPN(アメリカのスポーツチャンネル)の記事。
A Linebacker with a Concsience

Hello, I'm-Japanese

彼の父親は第二次世界大戦時の強制収容所生まれなんですね。そして、彼の祖父が442部隊だったんだそうです。上のほうの記事には、彼の祖母の体験が書かれています。彼の祖父母からも、当時の体験を聞いたのでしょうね。でも悪いことは言わなかった、と言っているのが日系アメリカ人っぽい。それでも収容所について何も学校で習わなかった、触れられなかったことがいまだに気になる(本文では"anger"という言葉を使っています)のでしょう。
Growing up, Scott was deeply affected by his family's internment and it still angers him that the subject was largely ignored by his teachers. To counter that he studied and wrote on the subject frequently when he was at Cal. "I'm so far removed from the topic, but when I think about it, it makes me bitter and angry," he says. "The thing is, I've never heard a single hint of negativity in my grandmother's voice. Part of the culture is to make the best of everything, to not feel sorry for yourself and to move on -- I'm honored to have been able to absorb that into my own life."

また二つ目の記事には、彼自身も収容所について自分で調べてきている、ということにも少し触れられています。

彼が収容所の歴史についてここまでの思い入れを持っているのは、もちろん祖父母との経験や、自分自身が日系アメリカ人に育てられ、家族が経験したことに影響を受けたというだけでなく、彼自身の白人というアイデンティティについて何度か考えさせられたことがあるからなのかもしれません。記事の中では、「一度も悩んだことはない」、と言っていますが、それは彼のバックグラウンドについて考えたことがない、という意味では決してないと思います。アイデンティティについては、こう書いてあります(二つ目の記事より)。
Many adopted kids grapple to come to terms with who they are and where they came from, especially those raised by parents who don't look like them. But Fujita says he doesn't struggle with his identity, never has. First as a child and now as a football player, his path to success has always been about the same thing: defining for himself who he is. "That's the connection point for Scott," Lillie says. "You choose to be what you are. It's not your location, your obstacles or your skin. You. You choose. He learned that from his family."
リリーというのは彼のおばあさんのこと。力強い言葉です。「自分が何者であるか、というのは、自分で決めるものだ」・・・

ESPNの記事もここまで取り上げるんですね(あまりコントロバーシャルな書き方はしていませんが)。ラインバッカーというのがどういうポジションなのかもわからないですけれど、すごいバックグラウンドを持った選手だなあ、というのは分かります。怪我のないように、活躍してほしいですね。
by hanasmilesf | 2010-02-07 15:24 | multicultural topic

randam thoughts and journals from Kyoto~サンフランシスコから日本に戻ってきました~Coming full circle


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